今年2月、広島市安佐北区、広島土砂災害の被災地の中にある三入小学校の6年生の授業で、
東日本大震災の被災者としてお話させていただく機会がありました。
暮らす場所が被災地になるという経験をした6年生の皆さんが、
そのことを受け止め、考え、
この経験をこれから生きていく中での糧にしてほしいと、
担任の先生が一生懸命に授業の準備をされていました。
先生とお会いした時の一番初めの問いかけは
「復興って何だと思いますか?どうなったら復興だと思いますか?」
と言うもので、とても難しい問いかけでしたが、
東日本大震災や東京電力福島第一原発事故で被災した私たちと
同じ問題を抱えていることを改めて感じる問いかけでした。
先生の思いに十分に応えられたかはちょっと不安を感じているのですが、
東日本大震災や東京電力福島第一原発事故で被災をしたこと、
そこからの4年間でどんなことを考えてきたのか、
これから大人になっていく小学生の皆さんに今、何を伝えたいと思っているのかといったことをお話ししてきました。
東日本大震災が起きた時は小学校2年生だったみなさん。
時々うなずいたりしながら、真剣に聞いてくれました。
自分たちの経験したことと重ね合わせながら、聞いてくれていたのかもしれません。
私の話を聞いてくれた彼ら彼女らは、ずっとそこで生きていく人もいれば、そこを離れていく人もいるでしょう。
どんな道を選んでも、土砂災害の経験は人生に大きな影響を与えるものであると思います。
6年生のみなさんは、私の話以外にも安佐北区の地域の方、広島市の職員の方、消防の方などの
さまざまな人たちの話を聞き、学び、被災をした地域のこと、
そこで今暮らす自分たちのことを一生懸命考え、
卒業を前に「私達の復興計画」としてまとめを作り発表したそうです。
その発表を聞いた地域の方がその内容に感動し、大きな模造紙にまとめられた発表内容を
たくさん印刷をしてくれたそうです。
その1枚をアスチカにもいただくことができ、「たねまく広場」に掲示してあります。
「たねまく広場」にお越しになった時には、今は中学生になった彼ら彼女らの思いを是非、ご覧ください。